袈裟丸山・追憶の山へ [登山]
先月は平ヶ岳に30年ぶりの再訪を果たしました。感慨に浸っているうちにもうひとつ、思い入れのある山が浮かんできました 『足尾の足跡』にも記した足尾の山々です。そのうち庚申山、皇海山には幾度か訪れていますが、袈裟丸山は一度きりしか歩いていません。しかしこの山は意外と大きな山塊です。前、後、中、奥と4つの袈裟丸山そしてそのさきには法師岳があります。縦走するとなるとピストンと言うわけには行きません そこで銀山平への周回コースを計画しました。しかしそうなると車の回収が問題となります。前夜銀山平に仮眠し、tochimochi号に活躍してもらうことにしました。
銀山平から沢入駅までの道はほとんど下りのため自転車の威力は絶大でした。約12kmを35分で走り抜けました 途中トンネルが2箇所ありました。ヘッドライトを点けての歩道走行はちょっと緊張でしたが9/21の朝、33年ぶりに沢入駅に到着しました。
ここからけさ丸山方面に歩いていきました。
塔ノ沢登山口です。おにぎりで腹ごしらえをして出発しました。
寝釈迦への橋を渡ると岩塔があります。この縁を登っていきました
寝釈迦です。 33年前と同じく静かに横たわっていらっしゃいました。対岸には相輪塔もあるはずなのですが分かりませんでした
道は沢を幾度か渡りながら登っていきます 沢から離れるところで水を1リットル汲みました。
そして程なく避難小屋が2つ見えてきました。手前の小屋は以前はありませんでした。
古い小屋を覗いてみるとあのときの思い出が甦ってきました。この土間で引火したガソリンストーブをシュラフで消し止めたのでした。なお新しい小屋はベンチのみで板の間はありませんでした。泊まるならこちらの方がいいでしょう。
さらに階段を登っていきました。
登り詰めたところが賽の河原です ここだけ樹木がなく、そのような雰囲気でした。
ここを過ぎるとトチノキが見事な葉を広げていました
ここから小丸山までは踏み跡が複数作られているようです。植生保護のためトラロープが張られていました。
小丸山です。休んでいると、登頂を終えた元気な5人パーティが戻ってきました
ここを下りきったところにかまぼこ型の避難小屋がありました。白樺林の広場に囲まれていて泊まりたくなりますが、先の予定を考えるとそうも行きません。ここの水場を当てにしていたのですが涸れていました となると先程汲んだ1リットルとスポーツドリンクの軽1.5リットルしかありません 誤算その1でした。
ツツジのトンネルです。5月ごろには見事な光景となるのでしょう。
前袈裟丸山到着です。白樺の道も続いていて良い雰囲気でした、ここまでは…。『前袈裟から後袈裟は風化が激しいため通行禁止』との標識がありました。ちょっと不安がよぎりました
後袈裟丸山に向かうと道は一変します 踏み跡もはっきりしないヤブもありました。ちょうどヤブを漕いで後袈裟丸を登頂した桐生在住の中国の方2人が戻ってきました。『静かないい山』と喜んでいましたが…。
途中、展望が開けて庚申~鋸の稜線が見えました やっと先が見えたというところですが、まだまだ遠いです。
八反張です。風化が激しいと言うのはここのことでしょう。
後袈裟丸山に着きました。殆どの方はここで引き返すか、郡界尾根を周回して下山すると思います。
ここからはさらに踏み跡が怪しくなってきました。ともすれば獣道に引き込まれてしまいます。ただしヤセ尾根なので尾根を外さないようにすれば大丈夫です。そしてやっと登りついた中袈裟丸山は三角点のみで山名板もなく、あまり感動はありませんでした
そろそろビバーク地を決めなければいけません。ヤセ尾根が続くこの尾根では平らなところを見つけたら迷わず決めたほうがよさそうです。下っていくと、ちょうど平らな笹原を見つけて今宵の宿としました
本日歩いたルートです。距離のわりに疲れました。たぶん踏み跡の錯綜する尾根に消耗したのでしょう それに追憶とはいささか異なった山の様子に戸惑いも感じていました。
残り少ない水も心配です。明日はどこまでいけるでしょうか
寝ていると何かが動き回る気配がしました 息を潜めていると何処かに去って行ったようで、ほっとして眠りに着きました。
銀山平から沢入駅までの道はほとんど下りのため自転車の威力は絶大でした。約12kmを35分で走り抜けました 途中トンネルが2箇所ありました。ヘッドライトを点けての歩道走行はちょっと緊張でしたが9/21の朝、33年ぶりに沢入駅に到着しました。
ここからけさ丸山方面に歩いていきました。
塔ノ沢登山口です。おにぎりで腹ごしらえをして出発しました。
寝釈迦への橋を渡ると岩塔があります。この縁を登っていきました
寝釈迦です。 33年前と同じく静かに横たわっていらっしゃいました。対岸には相輪塔もあるはずなのですが分かりませんでした
道は沢を幾度か渡りながら登っていきます 沢から離れるところで水を1リットル汲みました。
そして程なく避難小屋が2つ見えてきました。手前の小屋は以前はありませんでした。
古い小屋を覗いてみるとあのときの思い出が甦ってきました。この土間で引火したガソリンストーブをシュラフで消し止めたのでした。なお新しい小屋はベンチのみで板の間はありませんでした。泊まるならこちらの方がいいでしょう。
さらに階段を登っていきました。
登り詰めたところが賽の河原です ここだけ樹木がなく、そのような雰囲気でした。
ここを過ぎるとトチノキが見事な葉を広げていました
ここから小丸山までは踏み跡が複数作られているようです。植生保護のためトラロープが張られていました。
小丸山です。休んでいると、登頂を終えた元気な5人パーティが戻ってきました
ここを下りきったところにかまぼこ型の避難小屋がありました。白樺林の広場に囲まれていて泊まりたくなりますが、先の予定を考えるとそうも行きません。ここの水場を当てにしていたのですが涸れていました となると先程汲んだ1リットルとスポーツドリンクの軽1.5リットルしかありません 誤算その1でした。
ツツジのトンネルです。5月ごろには見事な光景となるのでしょう。
前袈裟丸山到着です。白樺の道も続いていて良い雰囲気でした、ここまでは…。『前袈裟から後袈裟は風化が激しいため通行禁止』との標識がありました。ちょっと不安がよぎりました
後袈裟丸山に向かうと道は一変します 踏み跡もはっきりしないヤブもありました。ちょうどヤブを漕いで後袈裟丸を登頂した桐生在住の中国の方2人が戻ってきました。『静かないい山』と喜んでいましたが…。
途中、展望が開けて庚申~鋸の稜線が見えました やっと先が見えたというところですが、まだまだ遠いです。
八反張です。風化が激しいと言うのはここのことでしょう。
後袈裟丸山に着きました。殆どの方はここで引き返すか、郡界尾根を周回して下山すると思います。
ここからはさらに踏み跡が怪しくなってきました。ともすれば獣道に引き込まれてしまいます。ただしヤセ尾根なので尾根を外さないようにすれば大丈夫です。そしてやっと登りついた中袈裟丸山は三角点のみで山名板もなく、あまり感動はありませんでした
そろそろビバーク地を決めなければいけません。ヤセ尾根が続くこの尾根では平らなところを見つけたら迷わず決めたほうがよさそうです。下っていくと、ちょうど平らな笹原を見つけて今宵の宿としました
本日歩いたルートです。距離のわりに疲れました。たぶん踏み跡の錯綜する尾根に消耗したのでしょう それに追憶とはいささか異なった山の様子に戸惑いも感じていました。
残り少ない水も心配です。明日はどこまでいけるでしょうか
寝ていると何かが動き回る気配がしました 息を潜めていると何処かに去って行ったようで、ほっとして眠りに着きました。
2013-09-26 08:00
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コメント(22)
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こんにちは^^
何だかヒヤヒヤドキドキして読みすすみましたよ^^
冒険がお好きですね~踏み跡がないようなところを藪コギしてまで~
ビバーク地では何事もなかったようでホッとしましたよ^^
by mimimomo (2013-09-26 14:24)
こういうところで、ビバークするのは、大変ですね。
by テリー (2013-09-26 16:22)
自動車と自転車で縦走できるんですね。勉強に
なります。八反張からさき、私行った事ないのですが
勇気がなくていけませんでした。続き楽しみです。
by hayazou2002 (2013-09-26 20:33)
ドキドキしてしまいました^^;
どこかに行ってほっとして瞬間がとても・・
ねむれないような・・・
そんな心境になってしまった。
ビバークも楽ではありませんよね。
by ひろたん (2013-09-26 21:23)
険しそうなルートですね。
笹原は接近者の物音で警戒態勢に入ることができる
ビバークにいい場所ですね^^;
by joyclimb (2013-09-26 22:31)
皆さん、niceやコメントありがとうございます。
mimimomoさん
いえ、探検でした、33年前は ^^;
今回は追憶の山行です。
でも体力の衰えを痛感しました。
一人でのビバークはやはり心細くなりますね。
テリーさん
平らなところがないと寝るのがきついですから、場所探しは重要です。
でも一人なら大体どこでも泊まれます。
ただアクシデントがあったときのことを考えると、単独は考えものですね ^^;
hayazou2002さん
>自動車と自転車で縦走できるんですね。
そうなんです。地形的にもこのコースは自転車向きです。
八反張から先は私の記憶も全く飛んでいました ^^;
次回もご訪問ください。
ひろたんさん
やはり単独のビバークは心細いですね。
ツェルトに入ってしまうとあまり感じないのですが、何かが動き回る気配を感じたときは・・・^^;
でもどこでも泊まれますからこういうスタイルのほうが気楽な面はありますよ。
by tochimochi (2013-09-26 22:38)
joyclimbさん
険しくは無いのですがルートが定かでない不安はあります。
そういうのを好む方が歩く山ともいえます。
>笹原は接近者の物音で警戒態勢に入ることができる
そういえばその通りですね。敏感に感じてしまいました。
でも警戒態勢に入るのは諦めていました ^^;
by tochimochi (2013-09-26 22:43)
袈裟丸山、これも私の憧れの山です。
残念ながらまだ登っておりません。
ワクワクしながら拝読させて頂きます。
続編を早く拝読したくてなりません。
それにしても、水が少なくなると大変心細いものです。
以前そのような状況の幕営の時、夜半に雨が降ってきて喜んだことを思い出しました。
by 伊閣蝶 (2013-09-27 00:13)
tochimochi号がまた活躍ですか! ^^
自分は単独ビバーク時はラジオさえあれば、全く恐く無いですね。
朝までガンガン電源ONしてますよ。
でも、この辺りは特に熊が多そうですから、やっぱり恐い!
ひ弱で臆病な自分には、やはり高尾山が似合っています。 ^^;
by のら人 (2013-09-27 08:21)
足尾の山っていいですね。 皇海山が残ったままですので、やはり庚申山から行きたいと思ってます。袈裟丸山にも行きたいです。
サイクル出来ればいいですね。 しかも下りで賢い!
私はいつもピストンになってしまいます。(泣)
なるほど、ツェルトの張り方もアイデアがあるんですね。この張り方ならしっかり。 でも、獣が気になりますね。2日目が楽しみですね。
by Jetstream777 (2013-09-27 09:45)
ご訪問&コメントありがとうございます^^
凄いですね...気を付けて下さいね(^^;)
tochimoti様の筋力ですから筋肉痛も少ないのでしょうね
素晴しい!(^^)
by alba0101 (2013-09-27 09:48)
伊閣蝶さん
憧れの山でしたか。
いまだ原始の趣を残す貴重な山だとは思います。
水が確保できなかったのは残念でした。
ほんとに雨でも降らないかな、と思ってしまいました ^^
のら人さん
ラジオもいいんですが大体において山ではFMしか入りません。
もっと高級品にしないといけませんね ^^;
このルートはまさにケダモノ向きです。
ご謙遜なさってますが、のら人さんなら返り討ちにしてしまうのでは ^^
Jetstream777さん
足尾は総じて地味なイメージがありますが、皇海山はいいですね。
今回自転車を活躍させることが出来て、新しい山行スタイルも可能になるかもと思っています。
ツェルトはポールがいらないのでUL化には最適です。
木がなくてもストックが2本あれば大丈夫です。ただし雨天時は悲惨なことになるかもしれません。
どこでも泊まれる山行、久しぶりでしたがやはり熊は心配でした。
alba0101さん
こちらこそご訪問&コメントありがとうございます^^
この山は昔登ったことがあったので甘く見ていました。
でもきつかったです。やはり歳ですね、準備運動が必要でした ^^;
by tochimochi (2013-09-27 23:14)
最初の写真は沢入の郵便局ですね。
わたらせ鉄道旅でこちらの前のベンチで駅弁を食べました。
袈裟丸山はアカヤシオが美しい山ですね。
それにしても本当にワイルドな山を登り、テントで野営するtochimochiさんはすごいなあと、感心しながら見せていただいています。
獣はなんだったのでしょうね。どこかへ行ってくれてよかったですね。
秋の紅葉の季節、次の山を楽しみにしています。
by はるか (2013-09-28 15:12)
凄い~ひやひやドキドキしちゃいました!
by マンチ軍団 (2013-09-28 19:44)
標高差850m、距離27.5kmとtochimochi号を利用したにせよ、大変な距離だと思います。しかし、ツエルトでビバーク、勇気ありますね~。
by drumusuko (2013-09-29 15:39)
はるかさん
この駅は思い出の地だったのですね ^^
アカヤシオの時期に訪れたかったのですが今になってしまいました。
誰もいないところで泊まるのは確かに怖いですが、ツェルトの中に入ってしまうとそれほどでもなくなります。布一枚なのに不思議ですね~。
マンチ軍団さん
日程の関係でここで泊まることになりましたが、ホントは避難小屋で泊まりたかったです ^^
drumusukoさん
いえ、歩いたのは15Kmくらいです。
でも踏み跡の分からない尾根は精神的に疲れます。
ツェルトでのビバーク、昔はよくやってました。
久しぶりです。
by tochimochi (2013-09-29 21:45)
ええ~っ
何がウロウロしていたんでしょう?(>_<)
考えたくないですね~。(^^;)
ここは行きにくいところなので
ヤシオのころに思い切って一度は行きたいと思っています。
思い出の山、誤算その2もあるんでしょうね?(^^;)
by nousagi (2013-10-03 18:09)
nousagiさん
多分鹿とは違うような気配でした。
去っていってほっとしました ^^
私もヤシオの頃にPHで行きたいと思っています。
誤算その2、忘れてました。追加しました ^^;
by tochimochi (2013-10-03 23:07)
次第に奥深くなる感じが良いですね。 山道はここ数年の豪雨などで荒れているのでしょうか?
by おど (2013-10-05 16:01)
おどさん
豪雨による被害というのは感じなかったですね。
そもそもこの山域は歩く方が少ないので踏み跡が消えているのだと思います。
by tochimochi (2013-10-05 21:40)
寝釈迦、一度は見たいと願いながら、見ずに終わりそうです。
by nikkin (2013-10-07 18:31)
nikkinさん
寝釈迦まではそれほどの距離はありません。
ぜひお出かけください。
by tochimochi (2013-10-09 22:30)